土で水の浄化を行うという画期的なことを提案している(有)ソルチの中村一女社長が4日に行われたNPO法人元氣農業開発機構、公益財団法人農村更生協会等の共催の八ヶ岳フォーラムで「機能性土を活用した水の浄化について」と題してプレゼンした。
中村社長は「沢山の水の浄化技術や土壌浄化技術とは違い、より自然な水、より地力の高い大地を作る、という数々の試みを行い、特許を取得しています。土壌を活用した水の浄化は日本でも古くから行われてきました。この土壌浄化法(土壌浸潤浄化法)は、自然の浄化機能を利用して水を浄化するというもので汚濁物質、化学物質、リン、環境ホルモン、微量有害物質などさまざまな物質を土壌に浸潤させたりする水の浄化技術のひとつです」と語った。
機能性土について「従来の土壌とは組成や孔の構造が違い。熱により人工的に改造したもので、長期間使用し続けることを可能にしたものです」と説明。
さらに「母材の違いは岩が風化されてできた粘土なので状態が維持できる。地球上にある土、3種類の中のⅠ種・粘土を使用(粘土質45%以上の重粘土)添加剤を使用せずに、団粒構造にした。水の粒子より粘土の粒子が細かいことから、回収せず自然水(ミネラル)に還す(約50年から70年で1mm、土の粒子が減る)ことができると詳しく述べた。
さらに機能性土の組成を図で説明し、さらに電顕写真で市販品とソルチ機能性土の違いを群馬産業技術センター調べをもとに「ミクロ孔が2~10倍、粒が潰れ難い、細菌の繁殖が起き難い土の粒子構造化に成功」と語り、「粒子をミクロ単位で均等に整えているため、粒の一つ一つに酸素を均等に保てる。またこの粒子構造が天然のミクロのフィルターの役目をし。雑菌やカビなどの繁殖を抑える効果に繋がっています」と説明した。
この機能性土の孔の組成は瞬間吸着力は低いが脱着期間が長いという特徴を有していると言う。
また、焼赤混合はCDD、リン酸態リンを減少させる効力があるとも言う。吸着の観察を写真で説明。
河川や湖のヘドロ除去、アオコ除去について「撒くだけで、回収の必要がいらない」と語り、「ヘドロ内に落とし込むことで酸素を送り込め、腐敗やヘドロの分解を早めることができる」と強調した。
最後に機能性土の使用用途は「土で緑を守る、水を守る、畜産のし尿を吸着分解し、地下水を守る、土で陸上養殖の水質浄化、水質安定、排水処理をする」などを説明して「群馬県にしかない。純粋な粘土(不純物が少ないため加工が熱だけで済む)、天然のミネラルが豊富、肥料が減らせる。100%天然素材なので室内・屋外でも使える」と語った。
一例として大規模な太陽光発電設備の下に芝を張ることを紹介。そのメリットを①雑草が生えにくい②緑がきれい➂大がかりな排水工事がいらない④肥料も農薬もいらないので地下水が汚染されない⑤活着までの水の使用量は従来の4分の1とした。吾妻郡某所で機能性土を約5トン使って5日で施工完了と説明。「機能性土を使って芝を張るだけで、土砂の流失も温暖化対策もでき、地下水の汚染も減らせる。芝を張ると周囲の温度が下げられる」と語り、太陽光発電設備業者と組んでいきたいとも語った。
魅惑の香る土
終了後、中村社長は「こういう室内用の土もあります」と言って魅惑のシナモン香る土を紹介された。
この土は「観葉植物にも使えますし、水をあげるたびにシナモンが香るので、湿度が高い時、イライラしている時に使います。あとシナモンは、空気浄化やPTSD の治療にも使えるので ストレス社会を香りで乗り切れるように。香る土はコーヒーやココア、チョコレートでもやってみましたが、土の防臭効果で半年くらいすると消えてしまいます。シナモンは木なので そのままでした。ほうれん草は甘みがでます」と言う。
さらに「ワンコとニャンコの小麦セット。竹かごのスプラウトのセットもあります。ワンコとニャンコの安心小麦は人間が飲んでも大丈夫。歳を重ねたワンコやニャンコ もちろん人間もですが、皮膜や毛並み、目の粘膜などを保護する効果が小麦若葉には多く含まれています」と。
「カイワレ大根をシナモンの土で栽培すると 辛味が減らせて 子供向きになります。土で育てるカイワレ大根はかなり辛くなるので、育児疲れのママさんを癒すためと暴れん坊のちびっ子ギャングが辛くないカイワレ大根をパクパク食べてみんな元気でいるように考えました」と言う。
面白いゴマの香る土
ゴマの香る土も作ってみました。ゴマの栄養素を葉物に吸収させようと研究したりしております。ご協力してくれる研究機関があれば嬉しいです」と語っていた。
第4回八ヶ岳フォーラムは7月3日に八ヶ岳中央農業実践大学校で開催された第2回農林技術アカデミーに引き継いで茅野市で交流会を開催し、翌4日午前9時30分から八ヶ岳中央農業実践大学校でNPO法人元氣農業開発機構、公益財団法人農村更生協会、一般社団法人環境農業資材協議会共催のもと開催した。今回はプレゼンテーション中心に行われ9社が発表した。
主催者のNPO法人元氣農業開発機構の古瀬洋一郎理事長はあいさつで「プレゼンテーションがお互いの勉強にして切磋琢磨して日本の中で、グローバルになればと思っております。昨日も大学校の学生さんが沢山、参加されていました。若い人が農業の会議に参加されるということは素晴らしいことと思います。元氣農業は8年目になりますが、今後も発展のために努力して参ります」と語った。
さらに公益財団法人農村更生協会の高木賢会長は「アカデミーセミナーに続いて多くのご協力を頂きありがとうございます」と前置きして「八ヶ岳フォーラムを高く評価しています」「学生にとって特別番組になるフォーラムと楽しみにしていると聞いております」とあいさつした。
来賓として参加した中込秀樹弁護士はこの度、大東文化大学の理事長に就任された。その中込弁護士は「応援団の一人です」と言いながら中小企業が持っている技術を世に出すために尽力している元氣農業の今後の活躍を期待している向きの話をした。
その後、ゲスト的に参加したエジソン・アインシュタインスクール協会の鈴木正平理事長があいさつ。発達障害の子供たちへの活動を話をして植物繊維が手軽に取れる「粉末野菜の底力」という商品を紹介して日本の農業の未来を支えようと訴えた。
さらに元林野庁長官だった小沢普照さんが「赤字だった林野庁を民営化せずに生き残っているが、誰も手を出さない」と冗談を交えて小沢節を展開した。
その後、各社のプレゼンテーションが行われた。
最初に行ったのは、それいけシステムコンサルティング㈱の森成史社長。「天然竹の液の驚く効果」と題して農家での実証試験等を紹介しながら竹の液で糖度が上がった話を強調して輸出に貢献できるのではと期待していると語った。
2番目に㈱ZEROの西村俊秋社長が「農業・畜産・環境でZEROのちからを実証」と題して語った。
ZEROの液で本来の野菜、腐らない野菜作り、自然農法、養鶏のたまごも黄身が潰れないなどを紹介。「ZEROのちから」があらゆる分野で注目を浴びていることを強調した。
3番目は㈱デペロップフォースの則松健太社長と宇賀治有希さんが「ICT農業、ドローンの活用と農業ツーリズムをメディア発信」と出して行い、鳥獣被害においてドローンを使うことによって地域にどのくらいの数がいるのかを把握したりできるとした。また、QRコードを使った決済が中国で主流になってきていることや中国での輸出にメディアを通じて進めたいと語った。
次に廃校利用して儲かる農業を進めている㈱次世代農業の稲林哲郎社長が「所沢でレディガーリック、本格稼働とその後の事業展開」と題して説明した。レディガーリックの特徴である食べても臭いが残こらないため女性に人気、料理にも色々できるとした。
5番目に機能性土を製造販売している(有)ソルチの中村一女社長が河川、湖、池等の浄化を、土を使ってできるということを詳しく説明した。土が水を綺麗にできるという方法は古くから土壌浸潤浄化法として行われていると説明した。
機能性土を供給するので現場工事等を行ってくれる企業や一緒に進めてくれる企業を求めていますと語った。
午前中の最後にSKシグマエンジニアリング(有)の小泉博社長とクリエンス工業㈱の安富一也社長が畜産糞尿処理技術について説明した。岐阜県飛騨高山の足立牧場に導入したシステムを紹介した後、糞尿処理の前処理という技術、シリカを使った一般的な工法について説明された。窒素も6000ppmがあったものが5ppm、6ppmになるとした。
午後の最初は陸上養殖時代に活躍している㈱アクアテックジャパンの高橋渓太氏が「閉鎖循環式陸上養殖『リプルカルチャー』の紹介」と出して話をした。
同社は北海道でチョウザメの養殖を行っている。これまでも様々な陸上養殖を手掛けている。閉鎖循環式陸上養殖『リプルカルチャー』のシステムを図に示して説明した。
次に㈱嶋商の金子弘開発部長が「フルボ酸バーク堆肥を使って土壌改良~生きている土壌に戻し、安全で美味しい有機栽培を~」と題してフルボ酸バークの効果を、実証試験データーなどを示しながら説明した。
プレゼンテーションの最後は日立キャピタル㈱の横山功課長と日立トリプルウィン㈱の三上孝基課長が「日立キャピタルグループの食・農事業の取組」と題して色々な事例を挙げて説明した。沖縄での炭素繊維のハウスを使って暴風でも耐えられるとした。さらにGLOBALGAP取得の支援を行っていくという方針も示した。
プレゼンテーションの最後にNPO法人元氣農業開発機構の坂本幸資副理事長が閉会の挨拶を行って第4回八ヶ岳フォーラムは幕を閉じた。
岐阜県高山市清見町の(有)足立牧場(足立茂子代表取締役)にSKシグマエンジニアリング(有)のパーラー排水処理装置(Σシステム処理設備ADΣ201803)が畜産経営環境対策強化緊急対策事業(畜産高度化支援リース事業)で導入された。足立牧場は岐阜県の飛騨高山にある牧場。そこで足立牧場は、酪農・畜産を中心に、環境にやさしい飼料や特殊乳酸菌を使用した堆肥の製造も行っている。従業員は10名で330頭の乳牛を飼育している。今回、排水処理設備を導入したきっかけについて足立茂子社長は「地元の方々の要望に沿って排水処理をやってきたが、うまく稼働せず、困っていたところにSKシグマさんと出会い、現場も見せて頂いて導入しました」と語っている。SKシグマエンジニアリングの小泉博明社長は「∑液を現場で作って供給する体制にしています。ここまで綺麗にした汚水を流しても大丈夫です」と綺麗にした汚水を見せてくれた。
同社はさらに次世代排水処理システムを7月3日、4日に八ヶ岳中央農業実践大学校で行われる「八ヶ岳フォーラム」で発表することになっている。
清流の国を掲げる温泉地としても有名な飛騨高山は、標高3000メートル級の山々に四方を囲まれた水源の宝庫である。そこで牧場を経営しているのだから人一倍糞尿処理には気を使ってきた。しかし、当初、導入した処理施設は3,4年で使い物にならなくなってしまった。メーカーに電話しても通じない、本当に困っていたようだ。
畜産の糞尿処理で補助金を出して処理施設が各地で導入されたことはまだ記憶に新しい。ところがほとんどのところが稼働せず自治体から勧告されている状態が今でも続いている。環境省もこの件について大きな懸念を持ち、厳しく対処せざるを得ないとして基準をもっと厳しくしなくてはならないとしている。
畜産・酪農を営む農家にとって死活問題に発展する可能性も大だ。
SKシグマエンジニアリングのΣ液を利用した排水処理技術は、静岡県内の朝霧高原牧場や富士山の山小屋のトイレなどに導入され、汚水処理の実績を挙げている。
今回、足立牧場の排水処理設備は、スマホで状況を見ることができ、問題発生したら直ちに通報がSKシグマエンジニアリングになされるシステムもついている。
畜舎汚水は窒素やリン等が多く含まれ、未処理の汚水が畜舎周辺の土壌中に流出した場合には、地下水汚染の原因にもなっている。
家畜糞尿や畜舎清掃排水を含んだ畜舎汚水を川になどに放流する場合には、所定の水質に処理をすることが義務付けられている。平成13年7月には、水質汚濁防止法に基づき排水中の硝酸性窒素が人の健康に影響をおよぼす恐れがあるとして、有害物質に追加指定されており、適切な処理がますます必要となってきている。
SKシグマエンジニアリングのΣシステムは基本的に化学処理と同じ特許凝集剤を使用するが、Σ液は単なる凝集効果だけでなく吸着消臭効果もある。
つまり汚水の汚れた物質が凝集フロックを作り、そのフロックに吸着効果をもたらすことにより、水中に溶けている臭気物質や色素部分まで包み込むことで、より綺麗な水を造りあげることができる。
Σ汚泥は何度も繰り返し凝集フロックを造ることができるので、Σ汚泥を循環させることで、原水槽の臭気を取り除くこと、そしてそのΣ液の使用量の減少等に繋がりランニングコストの軽減にも寄与する。
PH調整することで、さらに凝集吸着効果が高まり処理水は基準をクリアする。
Σ液は生物処理法の約5倍の沈殿スピードを持ちながら酸やアルカリ薬品にも対応し、高分子凝集剤を使用していないので空気の流通もよく堆肥にも使用できる。
大きな特徴は処理汚水を透明にすることと脱臭力に加え時間や日数を持つことなく一瞬に処理をすることができる。
開発したΣ液(開発特許2003‐3402079とシステムを総称してシグマシステムという呼称に。
Σ液の特徴は、カキの殻を利用することで、従来の工法では2・5日かかっていた水質改善の大部分をわずか0・5日に短縮できたことにある。この溶液とプラントを組み合わせることにより、5分の1という大幅な時間とコスト削減と水質の改善をさせることに成功しているのだ。
NPO法人元氣農業開発機構(古瀬洋一郎理事長)一般社団法人環境農業資材協議会(成瀬一夫理事長)共催で6次産業化異業種交流会を6月8日午後6時から東京・霞が関の農林水産省第一食堂「北の大地」において120名参加のもと盛大に開催された。
一般社団法人環境農業資材協議会の西口久美子副理事長が総合司会を務め、早速、古瀬理事長の挨拶で始まった。
古瀬理事長は「昨年は3月に開催したが、参加者の顔ぶれが変わっているなと感じています。2010年にNPO法人として発足して8年になります。活動は色々ありますが、その中でも重きを置いているのが八ヶ岳フォーラムです。今年も7月3日、4日に農村更生協会さんの農林技術アカデミーの後を引き継いで交流会、翌日の各企業のプレゼンテーションをやる予定です。素晴らしい季節に開催しますので多くの方々がご参加下さいますようお願い申し上げます。農業にはホロの風が吹いている。農業そのものが地に足が着いた事業、若い人たちが模索、生きがいを求め始めているのではないかなと感じています」とあいさつを行った。
来賓の挨拶は、山本幸三前地方創生担当大臣特別顧問の船津準二氏。「異業種交流は平成に入ってからと思う。ある会合で異業種交流はギブアンドテイクと話された方がいたと記憶している。私はギブアンドギブン(与えるが見返りを考えない)と考えている」と話した。
続いて特別参加された公益財団法人農村更生協会の高木賢会長。西口総合司会から「高木会長は農林水産省大臣官房長、食糧庁長官をなさって弁護士として活躍している方でもあります」と紹介され挨拶した。
「八ヶ岳中央農業実践大学校の運営、管理を行っている機関です。今年で80年を迎えます。200㌶以上の敷地で酪農、畑作、養鶏、園芸等をやっております。7月3日午後から農林技術アカデミーを開催します。是非ご参加下さいますようお願いします。いいとこですか八ヶ岳に来てください」と高木会長が挨拶した。
さらに顔なじみになっている中込秀樹弁護士が挨拶に立ち、「元氣農業は8年になるがどんどん発展している。会員企業は素晴らしい技術を持っている。これからも営業をさせてもらいます」と語った。
ここで西口総合司会から本日のお土産提供者を紹介。
ソルチの中村一女社長の方から「スプラウトのたまご」について説明した。中に入っている土を入れ、種を蒔いて下さい。室内で楽しんで下さい」と語った。
さらに日本豊受自然農の倉元喜嗣さんから「本日はおめでとうございます。シソジュースとホメオパシーを使った自然農法で作ったソラマメを入れております。また京都でおこなったシンポジウムが掲載された環境農業新聞も入っております」と語った。 ここで乾杯の音頭をNPO法人元氣農業開発機構の坂本幸資副理事長が行い、「7月3日に八ヶ岳中央農業実践大学校で第2回農林技術アカデミーがあります。翌4日には我々が主催するプレゼンテーションがあります。標高1300メートルにある大学校で行える八ヶ岳フォーラム。是非参加して下さい」と語って乾杯した。
ここで総合司会の西口久美子さんから司会進行をNPO法人元氣農業開発機構の成瀬一夫幹事長にバトンタッチして進められた。
しばし歓談した後、農林水産省の幹部が相次いで会場に、塩川白良官房危機管理・政策立案総括審議官、別所智博技術会議事務局長、大角亨技術会議事務局研究総務官、原孝文技術会議事務局研究企画課長らが挨拶して歓談の輪に。
その後、参加者全員にお土産を手渡され、予定時間にお開きとなった。
機能性土を開発している(有)ソルチ=中村一女社長・群馬県渋川市1697番地、電話0279(24)2557=は20の商材を持っている。機能性土(特許第5719464)はミネラルを多く含み、保肥力(CEC)の高い粘土を乾燥造立させた土である。機能性「焼赤」は交換性マグネシウム、可給態鉄などのミネラル分が多く、養分が少ないので任意の資材配合ができる。保肥力は黒土並みで、陽イオン交換容量が通常10~17に対し、焼赤は22・2もあるため、肥料を減らすことができる。
開発のきっかけを中村一女社長に聞いてみた。
「限りある資源の枯渇を防ぐため、長期利用可能な自然環境に負荷のかからない機能性の高い土を開発してきました。土以外の添加物を一切使用しておらず、自然栽培や有機栽培などジャンルを問わず使用でき、土壌改良材などを使用することなく地力を上げることにより、使用する化成肥料や有機肥料などを減らせるのも一つの特徴です」
時代はオーガニックの時代。消費者も安全で安心なものを求める傾向が強くなってきます。いいものは高いが身体のことを考えたらその方向に行くと思われる。中村社長は語る。
「機能性の高い土は、土の粒子構造をミクロの単位で均一化させたことにより可能になった。また、土中の通気を良くすることで、カビなどの菌の繁殖を抑制する効果も高いです。化成肥料のような即効性はないものの、土中のアンモニアなどを吸着分解し、野菜が亜硝酸を吸収するのを妨げるため、オーガニック野菜や健康野菜を意識して栽培する人におススメな商材になっています」
また同社の混練商品について聞くとー。
「土の中に、肥料やピートなどを練り込んだ商品です。通常の土より、ナノ・メソ孔が2~10倍多い土です。例えば土粒の中に油粕を入れると流出しにくい。油粕の窒素分は、堆肥の約10倍近くあり、自然にも優しい素材です。用土として、お好みの肥料と併用しても問題が起きません。育苗培土としても使用でき、長く使えてとてもマルチな商品です。油粕以外でも、化成肥料や有機肥料を混練することも可能です」
これから水産業も大変な時を迎えているが、水産関係、特に陸上養殖で使えるソルチの機能性土はあるのかと聞いてみた。
「水質浄化効果が高いので、陸上養殖などの水質安定剤としても使用できます」と言いながら「養殖に使う場合、水質安定効果と水質浄化作用、水質劣化防止効果があります。水質安定効果は、魚のフンや尿で酸性化する水質をPH6・0前後で安定させます。水質浄化作用は魚のフン尿で水が白く濁ったり、水が腐ったりするのを防ぎます。水質劣化防止は水を交換しないで、水が腐るのを防ぎます」
3年も4年もメダカの水槽の水を取り替えなくてもいい土もある。
今、環境はじめ農林水産業にとってソルチの機能性土は欠かせないものになろうとしている。
今後、さらに突っ込んで聞いていきたいと思う。
イルミネーションの点灯式に通りがかり、ふと周りを見回すとカメラマンに学生、恋人達が点灯するひと時を待ちわび、その時間を共にしておることを感じました。
このひと時が忘れられない戻らない時間となるかもしれないとも分からず過ごしているのです。
先日、母の弟である叔父市山松翁の主催の舞台に立たせていただき、亡き父の作品「星と月」を踊らせていただきました。それから三カ月後、主催者である叔父はこの世を去りました。
あっという間の何カ月で存在が亡くなりました。とても寂しく思いました。
しかしながら、会の後叔父は最愛の妻との金婚式を会の打ち上げのサプライズでお祝いしてもらい満面の笑みで喜んでいましたことを思い出しました。幸せであったことを!
生き死を目の前にすることは、自分への投げかけの言葉がやってくるように思えます。
あなたは、何を喜び・悲しみ・感じ・やってゆくのか・・・と
先日、自分の先祖の舞いました幸若舞「敦盛」を子孫の方に唄い舞ってほしいとデザイナーチャヌさんが稽古場に訪れお話をいただきました。
東京コレクションというパリコレ・ミラノコレなど5大コレクションと呼ばれている新作のファツションショーでアクオド バイ チャヌ 2018春夏コレクションオープニングで踊らせていただきました。
今回のデザインのテーマが織田信長の戦場のイメージということで、松明の明かりの背景でまさに戦場の幸若舞の物語だとあとの映像を見て感じました
最古の幻の舞と呼ばれ古いものと織田信長KTRさんのダンス新しいファツションという斬新なコラボレーションです。
古いと言われるものも最初は新しく創ったものです。私は千年以上も前の先祖には会うことはできませんが、今の自分にできることをさせていただこうと試みました。
幸い父が残した作調がその当時門弟でした梅屋福太郎さんから伝えていただき、お笛も福原様に入れていただき決まった時間の尺に合わせ、歌と語りも入れさせていただき、唄い舞うことができました。
踊るときに不思議に感じたことがありました。
私の後ろの部分がわさわさとしているのです。
うきうきわさわさという感じです。
そこで私は、そうかこれでよいのかと感じました。
そのうきうきわさわさは先祖なのかどうなのか、謎ですが
とても嬉しく、楽しい気持ちになりました。
昔の先祖に感覚で会うことが出来るようでロマンを感じるのが私にとり幸せな不思議な時間となります。
亡くなったものを思い出したり感じたりすることは感謝につながります。
腰を入れる
本腰を入れるなど、腰を入れるという言葉を使われます。
バレエなどの西洋舞踊は、より高くきれいに飛んだり跳ねたりと伸ばすことが多いかと思いますが、東洋の日本の踊りは膝を曲げ腰の位置を低くして摺り足をするなど、地に密着した形をとり、安定した美しさがあります。農業を主体とし、大切にする農耕民族的舞踊ということになります。
農業でも畑を耕すなど動作をする場合、腰を安定させて地に近く腰を使います。
踊りの振りでも、畑を耕したりする振りもあるのですよ。
日本では、古くから五穀の収穫を祝う風習がありました。
天皇陛下が五穀の新穀を天神地祇(てんじんちぎ)に勧める新嘗祭は有名ですね。
新嘗祭とは、読み方は(にいなめさい)、(しんじょうさい)です。
新嘗祭の「新」は新しい穀物を表し、「嘗」はご馳走を表しています
古くは飛鳥時代から、始められたと言われております。
日本最古の歌集として現存している万葉集にも、新嘗祭にまつわる和歌が数首存在しているほどです。
天皇が即位の礼の後に初めて行う新嘗祭を大嘗祭というそうで、風習とすれば、平成天皇退位二年後は新しい年号となり大嘗祭ということになりますね。
出雲大社では同じ日の夜に古伝新嘗祭(こでんしんじょうさい)が斎行されるそうです。
その折「百番の舞」という舞もあるそうです。
新嘗祭を映像で拝見できることになったのは4年前、2013年(平成25年)12月23日、今上天皇が傘寿(80歳)の誕生日を迎えたのを記念し、宮内庁より、初めて新嘗祭の様子が映像として公開されてからです。
古くは陰暦11月の中の卯(う)の日としたそうです。
明治6年(1873)以降は11月23日と定めて祭日とし、昭和23年(1948)からは「勤労感謝の日」という今では一番長く続いている国民の祝日となっております。
新嘗祭は五穀収穫を感謝する祭りということになり、「嘗」という字には、「なめる、味わう、穀物を神に供する」という意味があります。
無くてはならないものの一つに食というものがあり、避けられない事実です。
また、共に美味しいという相手がいることも大事なものです
居て当たり前、あって当たり前の物なんてないのに、無くなったときとても必要であったと感じる
人間は未熟で愚かで愛せるものと感じることがあります。
泣いたり、笑ったりと忙しい時間が取り巻いて人生となります。
稽古をあまり真剣にしていないお弟子さんに、明日もし自分が死んでも後悔しない稽古でしたか?と聞いてみたことがあります。勿論そんなことを言う私も未熟者ですが・・・
人に言われ気が付くこと、言われなくても感じること。色々な時がありますが、大体がそれを聞いてその場でなく後で「ああ、こういうことだったのか」と気が付いたりしてその未熟さに気が付きます。
完璧な人間なんて勿論いません。
逆に何でも出来て完璧なんてどちらかというと愛せないかもしれません。
不器用でもいいから、真っすぐに感じながら生きてゆきたいとおもいます。
最後に、最愛の奥様を突然亡くされて、とてつもなくその存在の大きさに打ちひしがれている成瀬社長様へ
とても悲しいとおっしゃってましたね
その正直な言葉は、御主人思いの奥様は聞いていて、深い愛情を感じられていて「頑張って」と応援してくれていることと思います。
謹んでお祈り申します。 合掌
環境農業新聞社の成瀬美恵子専務取締役が10月30日午後12時25分、北松戸の私立松戸緊急医療センターにおいて死去しました。
突然の出来事に何が何だか分からない、パニック状態に陥いてしまいましたが、なんとか葬儀、告別式を1日午後6時から、2日午後1時から告別式を葛飾区金町の島村会館において家族葬として厳粛に執り行われ、四つ木の火葬場で荼毘に付した。享年66歳。
30日の朝、台風一過で晴れ上がったことから午前6時30分に江戸川の土手に友人と共に絵を描きに出かけ、午前8時30分ぐらいに家に戻り、朝食を用意。私は午前10時頃に家を出て、しばらくしてから会社に出社。新聞の配布をお願いして「届けなくてはならないものがあるので」と言って沢山の絵を抱えて出かけた。その数分後に、路上で座り込みバッタリと横になったという。
通りがけの人が声をかけても返事がないので救急車を呼んだという。救急隊が到着して心臓マッサージをしても動かないので、救急医療センターに運ぶことに。その時、警察署から私に「奥さんが倒れ、今、救急車で病院に運んでおります」との連絡が入り、「うちの女房ではないのでは。間違いありませんか」と言っても「間違いありません」というので「状態は」と聞くと「意識不明です」と。その声に茫然として頭の中が真っ白に。じっとしておれず、まず帰って、搬送先の病院に行かねばと席を立った。
その時、連絡して先に行って貰える人に電話した。私が来なければ話はできませんと言っているという話を聞いた時、助からなかったのかと愕然とした。
息子を連れて病院に。刑事さんから事情徴収があり、医師が説明するというので親戚、家族で聞いた。「急性大動脈解離です。倒れたところで心肺停止状態。心臓再生措置を取ってもダメでした」と残念そうな口調で語ってくれた。
「葬儀は無宗教で行いました。1日の通夜には近所、町内会等に知らせていませんでしたが会社関係の方々が数多くの方が駆けつけてくれました。喪主の身体に変調きたしたと救急車騒ぎもあり、15分ぐらい遅れて始まるというハプニングもありました。亡くなったその日から涙、涙で泣いてばかり。食事も食べる気がしない。しかし、葬儀屋さんとの打ち合わせなどはやらずにはおれません。そのような状態の中、次男がおかしい。いつもと違うと心配してくれたわけです。2日午後1時からの告別式にも遠いところから多くの方々が参列して頂きました。本当に感謝に堪えません。ありがとうございました。一日も早くこの悲しみから立ち上がっていこうと思っております。今後ともよろしくお願い申し上げます」。
環境農業新聞社
代表取締役 成瀬一夫
発芽ニンニク「レディ・ガーリック」で地域おこしを提案している㈱次世代農業=稲林哲郎社長・東京都品川区北品川1‐29‐15、電話03(6433)3561=は近く埼玉県三芳町上富に270坪の栽培施設、作業場75坪、加工場25坪を完成させる予定だ。完全に出来上がっていないのにも関わらず11月13日午後、島根県出雲市の野口武人副市長の一行が視察した。また、連日、多くの方が訪れる予定と言っている。NPO法人元氣農業開発機構も近く見学会を行う予定としている。
6日で収穫するというレディ・ガーリック。通常のニンニクをバラバラにして、一個ずつ、さらに植えつけて根と葉が出たところで収穫する。大体6日で収穫。そのシステムを埼玉県三芳町上富で作っており、ほぼ完成に近いことから見学に応えている。
NPO法人元氣農業開発機構では近く、レディ・ガーリック栽培施設見学会を開催する予定。
この施設は、立派な一軒家(2階建て)の横に作業場があり、ニンニクの皮を向く、ニンニクを植える、ニンニクを運ぶ、収穫したらパックに詰めるなどの作業がある。
栽培は270坪に130台、1か月の生産量は1台につき4500本、130台あるので58万5千本が出荷可能な本数になる。
稲林社長は「90%出荷を目指す」と自信たっぷりに話している。
「レディ・ガーリック」と命名したのは「従来のニンニクと比べ数時間後には口臭がほとんど残らないので、女性も気にせずに食べられることからです」と説明。
発芽ニンニク「レディ・ガーリック」は「根・葉・実」がすべて食べられる。それを多段式無流水・水耕栽培で生産するという方式を編み出した。それに加え、栽培施設等は炭素繊維を材料としたもので仕上げている。ここにも大きな特徴を有している。
「人にやさしい農業」雇用の安全性・作業内容の簡易性・継続性に優れ、プロでなくても簡単な軽作業で行える水耕栽培システムだ。
開発当初から身体障碍者及び知的障碍者、シルバー人材の雇用ができるプラントを目標に進めてきた。
同社の稲林哲郎社長は「地域活性化に貢献でき、この事業に取り組むところを支援していく体制を敷いております。農業所得を向上させる技術です」と語っている。
このレディ・ガーリックの評判を聞いて、スポーツ界、医療業界、地方自治体などから問い合わせが相次いでいる。
今年の3月17日に開催された農水省主催の「6次産業化の分野に係る民間等と普及組織との情報交換会」で「各地の廃校を利用したレディ・ガーリック生産システム」と題して発表した。
稲林社長は、レディ・ガーリック生産システムについて「多段式無流水・水耕栽培で平方㍍当たりの収量も多く、生産性向上を実現。雇用者の安全性、作業内容の簡易性・継続性に優れ、プロでなくても簡単な軽作業で行える水耕栽培です」と説明した。茎や根も全て食べられることができ、収穫まで6日間という早さが特徴。6日サイクルで植え付けると一年中、収穫可能となる。今回の発表を機に全国各地に普及させ、地域活性化に貢献していきたいと抱負を述べていた。
同社の稲林社長は「にんにくはがん予防に際立つもので、臭いだけで避けられがちだった。女性もにんにくを食したいという気持ちを抱いている。発芽にんにくはその問題を解決。臭いの少ないにんにく。女性に好まれるにんにくという意味でレディ・ガーリックと命名しております」と語る。
同社は既に日立キャピタル㈱アカウント事業本部食・農事業チーム、三菱マヒンドラ農機、富士電機と組んだ販売システムを構築。「地域活性化に向けて全国展開していく方針だ
技術で実現!農林水産業の競争力強化!!をテーマに開催するアグリビジネス創出フェア2017(農林水産省主催)は10月4日から6日までの3日間、東京ビッグサイト東7ホールで午前10時から午後5時まで開催する。
このフェアは、全国の産学の機関が有する、農林水産・食品分野などの最新の研究成果を展示やプレゼンテーションで分かりやすく紹介し、研究機関間や研究機関と事業者との連携を促す場として開催する「技術交流展示会」とされている。
「民間企業が開発した技術を結集して我が国の農林水産業を元氣にさせよう」ということをモットーに活動しているNPO法人元氣農業開発機構は、公益財団法人農村更生協会とともに八ヶ岳中央農業実践大学校において民間企業の技術を検証する「八ヶ岳フォーラム」を行っている、
今年は10社以上がプレゼンテーションを行った。
いずれも農林水産業において所得を向上させるものばかりで関係者から注目を浴びている。中小企業が開発した技術はなかなかいいものでも普及しないのが実情。その壁を取り払うためにアグリビジネス創出フェアで、色々なコーディネーターに相談していこうと出展している。
今回は2小間に6社出展するが、出展スペースが小さいので1社1メートル弱のスペースとなる。写真パネルも1枚が限度。
出展者は、今後、陸上養殖(淡水、海水)がより普及するものと思われるが、その先端技術として注目される水耕栽培プラス養殖(淡水、海水)プラス果樹栽培を可能としたもの、すでに実証試験は行われ、色々な野菜を水耕で栽培、その水で養殖、ナマズ、錦鯉、モロコを養殖、それにレモン、オリーブを栽培している。これをシステム化して全国各地に普及させるためにどのように行うか、まだ技術的に改善する余地もあり、どのような技術を取り入れていくべきかなどをコーディネーターに相談していくというもの。
また、農産物を生産するために必要な土壌分析。農家自らスマホで土壌分析が可能という技術。土壌に何が足りないのか、何が多すぎるのか、などを分析することは必要不可欠なもの。
また、養殖、果樹、畜産等に必要な技術、研究が相次ぐ。
群馬の肥沃な大地から生まれた天然の赤土、黒土を原料に、人と自然の再生を視野に入れた製品の研究と製造・販売をしているソルチも出展。
水の浄化に関する技術では、災害時に必要な生活水を泥水、池などの水を水道法の基準に合致すほど綺麗な水にするというアクトモアも出展。
さらに畜産、露地栽培、水耕栽培に必要不可欠な水を生成する活性器。この活性水は3種類のセラミックを通すだけで色々な効果があるというもの。多くの研究機関とのコラボレーションが必要。
地域活性化、産業化で注目されているレディ・ガーリック。8月末には埼玉県所沢に完成するハウスは炭素繊維を使用したもので、鉄より安く、錆びない、外気温度を制御、鉄より強度があるというもの。このハウスでレディ・ガーリック栽培するというもので注目に値する。勿論、学校の廃校施設を利用して栽培も可能で各地で普及し始めているが、その現況を展示する意向だ。
㈱御池鐡工所=小林由和社長・広島県福山市神辺町川南396―2、電話084(963)5500=が開発したファインバブルが画期的な成果を上げている。6月27日、28日に八ヶ岳中央農業実践大学校で開催された八ヶ岳フォーラムで同社の林政秀課長が農林水産省の委託事業「革新的技術開発・緊急展開事業(うち地域戦略プロジェクト)においてファインバブル等による畜産廃棄物の悪臭対策と耕畜連携システムの構築と題して中間報告を行った。参加者が驚いたのは鶏卵の大きさ。3L7・5センチ、卵の重さが97グラム。通常のMサイズより一回り大きい。林課長も水によってこんなに違いがでると思わなかったようだ。同課長はファインバブルや事業内容を説明した。
御池鐡工所の林政秀課長は「ファインバブル等による畜産廃棄物の悪臭対策と耕畜連携システムの構築」について次のように話した。
この事業の代表研究機関は鹿児島大学(ファインバブル畜産廃棄物処理コンソーシアム)。参画企業は鹿児島大学、鹿児島県農業開発総合センター、鹿児島県大隅加工技術研究センター、穂栄㈱、㈱エム・ティー・エル、㈱国見食品、公益財団法人農村更生協会八ヶ岳中央農業実践大学校、㈱御池鐡工所、㈱T・Sエコファーム。
技術開発等の内容は次のように説明した。
1 ファインバブル等による悪臭を生じない豚糞尿の液肥化技術と耕畜連携システムの開発
(1)固液分離を要しないスラリー状液肥の製造技術の開発
ファインバブルおよび活性化腐植を用いて開水路型ろ床装置において豚糞尿から無臭の液肥を製造する.
(2)地下水の汚染防止に配慮した液肥利用技術の開発
湧水および河川の水質分析を行うとともに地下水を汚染しない栽培のための液肥利用技術を開発する.
(3)ファインバブル液肥の肥効特性の解明
製造液肥をポット栽培,野菜作,茶栽培に利用し,生育・収量・品質を分析して肥効特性を解明する.
( 4)液肥の通年利用のための作物栽培体系技術の開発
春夏作,秋冬作の野菜ならびに茶について農家ほ場栽培試験を行い,液肥の通年利用技術を開発する.
(5)液肥施用の土壌微生物叢への影響解明
栽培試験で使用した栽培土壌及び植物根圏の微生物叢から微生物のDNAを抽出し,遺伝子を解析する.
(6)収穫野菜類の成分・品質の分析・評価
液肥を利用して栽培された作物の品質を分析・評価し,液肥施用栽培のメリット・課題を明らかにする.
(7)開発された耕畜連携システムの経営的評価
小規模養豚農家へのファインバブル装置導入による悪臭除去と液肥利用による経営改善効果を分析・評
価する.
2 ファインバブル等による畜舎(鶏舎・乳牛舎)及び堆肥舎における悪臭環境改善技術の開発
(1)植物抽出物混合発酵液の理化学的特性の分析・評価
植物抽出物混合発酵液の微生物フローラおよび酵素の活性度を分析し,理化学的特性を明らかにする.
(2)ファインバブル水の家畜飲料水への利用及び植物
抽出物混合発酵液の飲料水及び飼料への添加
による生産性向上技術の開発
ファインバブル水等の飲料水等への利用による産卵鶏の生産性向上技術等を開発する.
(3)ファインバブル等による畜舎及び堆肥舎の悪臭環境改善技術の開発
ファインバブル等の畜舎及び堆肥舎への霧化散布による悪臭改善効果,得られた堆肥の肥効を分析する.
・現状における畜舎(鶏舎,乳牛舎)及び堆肥舎の悪臭の80%~90%削減
・豚糞尿の液肥化により,BOD,COD及びアンモニアの濃度の80%~90%削減
・堆肥及び液肥の施用による化学肥料1/2削減の減化学肥料栽培
・液肥利用耕種農家における生産農業所得の5%向上
事業の2年目を入っているが、「昨年の夏、今年の夏と八ヶ岳中央農業実践大学校に臭い問題で苦情が来なくなった」と臭いの問題がかなり改善されているようだ。
バイオグラスをシャワーヘッドに組込んで低価にして農林水産業で使ってもらおうとしている会社がある。その会社は株式会社医研だ。バイオグラスとは天然鉱物、麦飯石、磁鉄鉱を主原料として、1000℃以上の高温で溶解してグラス状にしたもの。マイナスイオンを発生する麦飯石、遠赤外線セラミックとプラスイオンを発生する焼成セラミック(1800℃)の3種類が入っており、農作物、果樹の生育に驚くような効果があり、病害虫を孵化させない効果も挙げている。雨水、川水、井戸水、池水など、バイオグラス活水器を通過したものを農業用水に使用すると大幅な改善とコストダウンが期待できるとしている。活水器そのものの価格は464,400円と837,000円。今回、シャワーヘッドにバイオグラスを入れて(定価27,000円)色々なものに使っていただきたいと同社では言っている。
第2回八ヶ岳フォーラム(公益財団法人農村更生協会・NPO法人元氣農業開発機構共催)が6月27日、28日の両日、長野県原村の八ヶ岳中央農業実践大学校において盛大に開催された。来賓として出席した農林水産省農林水産技術会議事務局の小島吉量研究推進課長は農林水産業の発展に現場の声を聞いた技術開発が重要と述べ、ゲスト講演、校内視察、夕方から交流会が開かれた。
翌2日目朝から各企業のプレゼンテーションが行われた。
八ヶ岳中央農業実践大学校で開催された八ヶ岳フォーラムで日本の一次産業の救世主「魚の養殖と水耕栽培を結合したシステム」と題して研究発表したルーセントCの宮坂陽一郎氏。
このシステムは1970年代にアメリカで誕生したシステムとのこと。魚に餌を与え、水槽内で排泄する。微生物とミミズが排せつ物を野菜の養分に変換する。野菜が窒素やリン酸を吸収し、きれいな水にして水槽に戻すという原理。...
従来の水耕栽培のように肥料はいらない、病気に強い、有機栽培、無農薬栽培となるというものだ。また、従来の水産養殖と違って換水が要らない、薬を使わない、重金属等の蓄積が無いー安全な魚が生産できる。
宮坂さんの研究施設(自宅の庭先と簡易ハウスの中で実証試験を行っている)に伺った時も驚いたが、大規模にやると失敗するようです。しかし、宮坂社長はそれをクリアしたとのこと。
まさに汚染された土地や、都市部の空き地、工場、倉庫、事務所、マンション等の遊休不動産、地方の廃校などでも可能。
それに根菜類も果樹も生産可能に。これまで多くの水耕栽培システムを見てきたが、ローコストでできるシステムは初めてだ。
実用化させていくために多くの課題もある。技術的な課題もあるが、当人の資金不足と営業力。10月4日から始まる農水省主催のアグリビジネス創出フェア2017にNPO法人元氣農業開発機構の小間に展示する予定です。